<aside> 💡 講演内容 「スマート望遠鏡が拓く彗星観測の新時代」 遊佐 徹
(講演概要) 近年、天体の電子観望や写真撮影を手軽に楽しめるスマート望遠鏡が大人気です。自動導入や追尾、撮影、画像処理を効率よく行えるだけでなく、画像解析に欠かせないFITSデータが得られることから彗星観測への活用が大いに期待されます。 私は,昨年7月にZWO社のSeestar S50を入手して以来、彗星や変光星、突発天体等の光度観測や位置測定を試みてきました。本格的な機器に比べれば限界はありますが,条件さえ整えば十分な精度の観測結果も期待できます。機動力と稼働性を活かし,新天体の初期の観測や継続的なモニターなど大きなメリットとアドバンテージを感じています。 本講演では、彗星やスマート望遠鏡に興味を持ち始めた方にも分かりやすく彗星観測やスマート望遠鏡の基本的事項も踏まえながら撮影や測定の実際を紹介するほか、ベテラン観測者も気になる観測精度の評価、測定のためのひと手間ふた手間、さらにはスマート望遠鏡をサブ機あるいはメイン機とした新たな観測スタイル、市民科学の未来を提案します。 スマート望遠鏡が拓く彗星観測の新時代。皆さんも気軽に快適にいつでもどこでも彗星観測を楽しみましょう。
遊佐徹先生
(講師略歴) 1966年、宮城県登米市生まれ。 中学時代から天体観測に明け暮れ、高校時代は彗星探しに夢中になり新天体への憧れを強めていった。 大学時代は仙台市天文台に入り浸り、小坂由須人・小石川正弘両氏に師事して彗星の位置観測にあたる。 9年間の教職を経て、1998年から大崎生涯学習センター(パレットおおさき)勤務。 2009年から職場の30㎝望遠鏡とリモート望遠鏡による新天体の確認観測を多数行い、2010・11年にM33とM31に新星を発見。 現在は「星・人・笑顔」をテーマに、星空宇宙を生かした地域の生涯学習振興、若い世代の育成に取り組む。 地元高校生に対して彗星やかんむり座T星などの光度・色指数の観測研究を指南中。 パレットおおさき非公式キャラクター「ダジャレンジャー」のマネージャーも務め、プラネタリウム投影や講演、天文教室では駄洒落が飛び交う。 SNSで観測情報などを発信中。X(Twitter)アカウントは,@T_Yusa
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